【図解】eLTAXで住民税(特別徴収)を納付する方法|創業期の経理担当者向けに税理士が解説

「住民税をeLTAXで納付できると聞いたけど、操作画面が複雑で、どこから手をつければいいかわからない……」

創業期の経理担当者の方から、このご相談を本当によくいただきます。eLTAX(エルタックス)は便利な仕組みですが、専門用語が多く、初めてだと迷いがちです。

この記事では、eLTAXで住民税(特別徴収)を納付する方法を、オリジナルの図解を交えながら、ステップごとにわかりやすく解説します。紙の納入書との違いや、4つの納付方法(ダイレクト納付・インターネットバンキング・ATM・クレジットカード)の使い分けまで網羅します。

この記事でわかること

  • eLTAX(共通納税)とは何か・紙の納付との違い
  • 納付までの全体の流れ(2ステップ)
  • 納入書(紙)の見方とサンプル
  • eLTAXで納付情報を発行する手順
  • 4つの納付方法の特徴と使い分け
  • ダイレクト納付の事前準備

1. eLTAX(共通納税)とは?紙の納付との違い

eLTAX(エルタックス)は、地方税の申告・納付をインターネット上で行える「地方税ポータルシステム」です。このうち、税金を電子的に納付する仕組みを「共通納税システム(地方税共通納税システム)」と呼びます。

住民税の特別徴収を紙で納付する場合とeLTAXで納付する場合の違いを、まず整理しましょう。

紙の納入書eLTAX(共通納税)
納付場所金融機関・市区町村の窓口パソコンから(窓口に行く必要なし)
複数市区町村への納付市区町村ごとに別々に納付一度にまとめて納付できる
記録の管理控えを紙で保管システム上に納付履歴が残る
手数料原則なしダイレクト納付は無料/その他は方法による

従業員が複数の市区町村に住んでいる会社ほど、eLTAXのメリットが大きくなります。創業期から導入しておくと、従業員が増えても効率的に納付できます。

2. 納付までの全体の流れ(2ステップ)

eLTAXの共通納税は、「①納付情報を発行する」→「②納付する」という2段階で進みます。この全体像をまず押さえましょう。

「納付情報の発行」と「納付」は別のステップです。発行しただけでは納付は完了しません。必ずSTEP2まで進めてください。

3.【準備】納入書(紙)の見方を理解しておく

eLTAXで納付する場合でも、市区町村から届く決定通知書・納入書に記載された情報をもとに金額を確認します。まずは紙の納入書の構造を理解しておきましょう。下図は一般的な特別徴収の納入書のイメージです。

特に重要なのは、

・納入対象年月(何月分か)
納期限
・合計金額
指定番号(特別徴収義務者番号)

の4点です。eLTAXで納付情報を入力する際にも、これらの情報を使います。

「指定番号(特別徴収義務者番号)」は、市区町村が会社ごとに割り振る番号です。納付や問い合わせの際に必要になるため、控えておきましょう。市区町村ごとに異なる番号が割り振られます。

4.【STEP1】eLTAXで納付情報を発行する

ここからはeLTAXの操作です。共通納税では、まず「納付情報の発行依頼」を行います。

■ 納付情報の作成方法は2通り

作成方法内容
手入力による作成画面に従業員数・納付金額などを直接入力する。少人数の会社向け
ファイル取込み給与計算ソフト(freee・マネーフォワード等)から出力したファイルを取り込む。人数が多い会社向け

■ 発行の手順

5.【STEP2】納付方法を選んで納付する

納付情報が発行されたら、いよいよ納付です。eLTAXの共通納税では、4つの納付方法から選べます。それぞれの特徴を比較しましょう。

納付方法特徴手数料事前準備
ダイレクト納付登録した口座から直接引落。最もおすすめ無料口座振替依頼書の事前提出が必要
インターネット
バンキング
契約中のネットバンキングから振込金融機関によるネットバンキング契約
ATM(ペイジー)Pay-easy対応ATMで納付金融機関による特になし
クレジットカード「F-REGI公金支払い」サイト経由で納付システム利用料あり特になし

■ どの方法を選ぶべきか


ダイレクト納付は口座振替依頼書を金融機関へ郵送し、審査完了までに
数週間かかります。使いたい時期から逆算して、早めに申込みましょう。

6.【事前準備】ダイレクト納付の口座登録

最もおすすめのダイレクト納付を使うには、事前に口座の登録が必要です。手順は以下のとおりです。

口座振替の審査完了まで数週間かかります。「今月の納付に間に合わせたい」と思っても、登録が間に合わないことがあります。ダイレクト納付を使いたい場合は、早めに口座登録を済ませておきましょう登録が間に合わない月は、インターネットバンキングや紙の納入書で納付します。

7. eLTAX利用開始の手続き(はじめての方)

そもそもeLTAXをまだ使ったことがない場合は、最初に利用者IDを取得する必要があります。

  • eLTAX(地方税ポータルシステム)のサイトから「利用届出(新規)」を行う
  • 利用者IDと暗証番号を取得する
  • 電子証明書(法人の場合は商業登記電子証明書など)を準備する

税理士に決算申告を委託している場合は、税理士がすでにeLTAXの開始届を提出していることが多いです。その場合は、利用者IDと暗証番号を顧問税理士にお問い合わせください。当事務所の顧問先様には、eLTAXの初期設定からダイレクト納付の登録、クラウド給与ソフトとの連携までサポートしています。

8. まとめ

eLTAXの共通納税は、最初の設定こそ手間がかかりますが、一度整えてしまえば窓口に行かずに、複数の市区町村への住民税をまとめて納付できる便利な仕組みです。

■ この記事のポイント

  • eLTAX共通納税は「①納付情報の発行」→「②納付」の2ステップ
  • 納入書の「対象年月・納期限・合計金額・指定番号」を確認
  • 納付方法は4つ。毎月の納付ならダイレクト納付(手数料無料)が最適
  • ダイレクト納付は口座登録に数週間かかるので早めに準備
  • はじめての場合は利用者IDの取得から。税理士委託済みなら税理士に確認

「eLTAXの設定や納付、サポートしてほしい」

当事務所はfreee認定アドバイザーとして、eLTAXの初期設定・

ダイレクト納付の登録・給与ソフトとの連携までサポートしています。

創業期のバックオフィスでお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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※本記事の図解は仕組みを説明するためのオリジナルイメージであり、実際のeLTAXの画面・納入書とは異なります。
※本記事の内容は2026年5月時点の情報に基づいています。最新の操作手順はeLTAX公式サイトでご確認ください。

この記事を書いた人

吉岡 博和

ペネトレイト会計事務所 代表税理士