ゼロゼロ融資の借り換え開始!!2023年1月10日~

2022年11月1日に新聞やニュースで報道されました「ゼロゼロ融資の借り換え」について、手続きの詳細が中小企業庁から発表されました。今回はその手続きについて解説していきます。

ゼロゼロ融資とは

まず、このゼロゼロ融資とは何かというところですが、ゼロゼロ融資とは、新型コロナウイルスの感染拡大で苦しむ事業者の資金繰りを支援するために国が打ち出した、実質無利子・無担保の保証付きの融資のことです。2020年3月から2022年9月まで実施されていました。この融資は元金の支払いが最大5年間猶予されることと併せて最大3年間実質無利子となることから、コロナの影響を受けた事業者にとっては、経営危機を乗り越える資金調達方法として重宝されました。

これまでに貸し出された金額は実に42兆円にのぼります。経営が悪化した企業の倒産を食い止めるのに一定の成果をあげてきました。

詳しくは過去のコラムをご参照ください。

ゼロゼロ融資の返済が開始

上記のとおり、ゼロゼロ融資は経営が悪化した企業にとっては救世主のような制度でした。
新型コロナウイルス感染症が日本で発生してから3年、2023年1月現在において新型コロナウイルス感染症の蔓延が収束したわけではありません。つまり現在もその影響を受け続けている企業は多数あるのです。

本来であれば、コロナが収束しているか、企業は融資を元手にこの3年間でwithコロナ、afterコロナの対策を行って事業継続をしなければなりませんでした。政府としても、事業再構築補助金など各種補助金や給付金を積極的に支給し、企業努力のサポートを行ってきました。

その中で、ゼロゼロ融資はすでに「据え置き期間」が終了し元本の返済がスタートしている企業があれば、早くて2023年3月から利子の支払いが発生してしまう企業もあります。本当の倒産の危機は返済がスタートする今からなのです。

ゼロゼロ融資等の返済負担軽減のための借入保証制度(コロナ借換保証)開始

そこで、政府は2022年10月28日に閣議決定された「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」を踏まえ、新型コロナウイルス感染症の影響化で債務が増大した中小企業の収益力改善等を支援するために、借り換え需要に加え、新たな資金需要にも対応する信用保証制度(コロナ借換保証)を打ち出しました。

2023年1月10日から開始されます

コロナ借換保証の制度概要と手続きのイメージ

中小企業庁HPより

コロナ借換保証制度は、一定の要件を満たした中小企業者が経営行動計画書を作成し、金融機関による継続的な伴走支援を受けることが条件となります。

まとめ

新型コロナウイルス感染症のみならず、原油価格高騰や円安等の影響による物価高など、日本の中小企業は厳しい状況化にあります。自社のビジネスを行っているだけでは資金不足に陥ることがあります。ぜひこの機会にコロナ借換保証制度を利用して金融機関と緊密な連携をはかり、伴走的な支援を受けながら事業継続・事業発展に役立てていただければと思います。

ペネトレイト会計事務所は、融資・資金調達に強みのある会計事務所です。
融資サポートの実績があり、事業計画の作成や面談対策など、融資を受けるための一連の手続きをサポートさせていただきます。
「ゼロゼロ融資の借り換えをしたい」、「資金調達が必要」、「ゼロゼロ融資の借り換えと事業再構築補助金とセットで考えたい」など、お困りの際はご相談ください。

この記事を書いた人

吉岡 博和

ペネトレイト会計事務所 代表税理士